新築一戸建て、一戸建て特選ガイド

一階と二階の半分が自分たち夫婦の居室、一階と二階の残り半分に、合わせて二室の若夫婦用アパートをつくった。立地がいいため、2DKのアパートは本来、家賃十万円以上で貸せるはずだった。しかしNさん夫婦は、あえて家賃を六万円に設定。そのかわり、不動産屋に仲介を頼む際、次のような広告を出してもらうことにした。「新築の2DK、家賃六万円。ただし条件あり」同じようなアパートで十万円以上の物件が並ぶなか、この広告はいやでも目立つ。

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興味をもって条件の中身を聞いてくる若夫婦はたくさんいた。不動産屋にはこんな説明をしてくれるよう頼んでおいた。「こちらの大家さんは七十歳過ぎで心臓が悪いので、深夜に発作を起こされるかもしれない。まさかの場合には救出をお願いするため、アパートの各室にはインターホンがついています」たいていの若夫婦はすぐに了承した。それだけのことで十万の家賃が六万円になるのなら、大喜びである。しかし、万が一のときには自宅内にまで入ってもらわなければならないのだから、アパートの住人たちには予めNさん宅のカギを渡しておく必要がある。Nさんとしては簡単に借り手を決めるわけにはいかない。

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